国税と地方税のアレコレ

国税とは国に収める税金のことですが、今回は国税とは別に地方自治体に収める税金である地方税についてもご紹介していこうと思います。国に収める国税と市町村に収める地方税にはどのような違いがあるのでしょうか。

地方分権、道州制の是非、地方への財源移譲などを考えるとき、国税、地方税の知識は欠かせません。一緒に国税と地方税のことを勉強していきましょう。

そこでまずは、国税ではなく地方税のことを少し詳しくみていくことにしましょう。
地方税とは、主に「住民税」、「固定資産税」、「事業税」、「自動車税」、「ゴルフ場利用税」、「都市計画税」などがあります。地方税の中の都道府県税に関しては、各都道府県の「税務事務所」が所轄となり、市町村税は各市町村の「税務課」が所轄となって取り扱います。地方税は各自治体の裁量によって多少税率などを変えることが認められているため、住んでいる地域によっては税金の額、税率が若干上下することがあります。

対して、国税は納税者が直接・間接を問わずに納めた税金が国庫に入る税金を指します。国税は大きく分けて『直接税』と『間接税』に分けられます。

[国税と地方税の意義]
国税や地方税は、私たち国民が毎日利用している道路や橋などの社会インフラの整備、学校や公共施設の維持・管理、上下水道の整備、国や地方公共団体(県や市町村)の公共サービス、生活に困っている人を保護すること、国土開発、産業振興、外交などの私たちが豊かで健康的な生活を営むうえで必要な資金をまかなうために使われています。

Posted on 9月 27th, 2010 in 国税, 余談 | Comments Off

税務調査のアレコレ・・・

国税の調査、つまり、国税の税務調査は強制的に調査する『強制調査』と税務当局と納税者双方の合意のもと実施される『任意調査』の2つに大別されます。

[強制調査とは?]
強制調査とは、国税局査察部が強制的に証拠物件や書類を押収して実施する税務調査のこと。悪質な脱税が疑われる容疑者に対して裁判所が捜査令状を発行して実施される税務調査です。この税務調査は相当多額で悪質な脱税が疑われる場合に実施され、国税局査察部は通称「マルサ」と呼ばれています。

[任意調査とは?]
対して任意調査は、納税者の申告内容を確認するために実施される税務調査です。この税務調査はあらかじめ脱税または不正の事実を把握した上で実施される調査ではありません。一般的には事前に調査の予定日も連絡してきますし、通常の税務調査はほとんどがこの任意調査です。

どうしても税務調査というと、国税局査察部の「マルサ」のイメージが強いのか、身構えてしまう方も多いですね。しかし一般的に実施される税務調査はほとんどが任意調査なので安心してください。

国税局査察部の国税の調査を描いた伊丹十三監督の『マルサの女』は、今観ても面白い映画ですが、国税の調査について国民の目を向けたエポックメイキングな映画でした。しかし、あまりにヒットしたため、脱税の仕方(?)や国税の調査方法まで詳細に知れ渡ることになってしまったという側面もあるようです。国税局も全面的に協力したと思いますが、少しやぶ蛇だったかもしれませんね。あしからず。

Posted on 8月 11th, 2010 in 国税調査 | Comments Off

国税に関するアレコレ

一言で『国税』と言っても、様々な意味があります。今回は国税に関するアレコレについてご紹介したいと思います。

国税を扱う国の機関は、財務省の外局である国税庁ですが、国税庁では、所得税、法人税、相続税、酒税、消費税などの国税の課税・徴収を主に行っています。財務省主税局が税制の企画・法制化などに関わるのに対して、国税庁は租税制度を執行する「執行機関」としての役割を担っています。

この国税庁の地方組織として、全国に11の国税局、1つの事務所(沖縄国税事務所)、524の税務署が設けられています。

[税務署の組織]
税務署は規模によっても多少異なりますが、個人事業者などの申告所得税・消費税等の指導・調査を行う『個人課税部門』、法人税・消費税・源泉所得税・印紙税等の指導・調査を行う『法人課税部門』、相続税・贈与税・土地・家屋等を譲渡したときの所得税などについての指導・調査を行う『資産課税部門』があります。

◆個人課税部門
所得税や個人の消費税についての相談・調査、個人事業者向けの各種説明会や青色申告のための記帳指導・研修などを担当。

◆法人課税部門
法人税、源泉所得税、酒税、印紙税、揮発油税のほか、法人についての消費税の指導・調査を担当。

◆資産課税部門
相続税、贈与税、土地・家屋等を譲渡したときの所得税などについての指導・調査を担当。

◆管理徴収部門
国税債権の管理、還付金の処理、延納・物納に関する事務、現金の領収、納付の相談、滞納処分、納税証明書の発行等を担当。

Posted on 7月 28th, 2010 in 国税 | Comments Off

国税調査関連ニュース~印紙の貼り忘れ?

3万円を超える領収書に貼ってある「印紙」ですが、先日印紙税に関するニュースがありましたのでご紹介しましょう。

『りそな銀、2億5000万円納付漏れ=収入印紙60万枚分-大阪国税局』
(時事ドットコム|2010年6月8日配信より引用・抜粋)
りそな銀行(大阪市中央区)が大阪国税局の税務調査を受け、2009年9月までの約3年間で印紙税約2億5000万円の納付漏れを指摘されていたことが8日、分かった。追徴分を含めた過怠税額は約2億8000万円とみられる。
関係者によると、約60万枚分の収入印紙が張られていなかった。複数の担当行員が金額を記入した受取書を顧客に渡す際、誤って収入印紙を張っていなかったという。~(以下省略)

意図的な行為ではなく、担当者全員が印紙を貼るのを忘れていた(知らなかった?)のだそうです。銀行が顧客からお金を受け取る際の””受取書”が課税文書なのかどうかということで今回の大阪国税局の判断が下ったということなのでしょう。

[課税文書とは?]
印紙税が課税されるのは、印紙税法で定められた”課税文書”に限られます。課税文書かどうかの判断は、その文書に記載されている内容によります。文書の名称や文言は当事者の約束によって様々ですので、課税文書かどうかの判断は文書の名称、呼称や記載されている文言で形式的に行うのではなく、その文書に記載されている実質的・客観的な内容・意味を汲み取って行われます。

Posted on 6月 10th, 2010 in 国税調査, 国税 | Comments Off

個人投資家の申告漏れ急増!

YOMIURI ONLINEが5月10日に報じたところによると、「インターネットを使った株の売買や金融商品取引などで個人投資家が得た利益を巡り、名古屋国税局が昨年6月までの3年間で、延べ約8000人に対し、総額約450億円の所得の申告漏れを指摘していたことが分かった」とのこと。

ここ10年でインターネットは大きく進化し、オンラインで様々なことが可能となってきています。

こうした背景のもと、歩調を合わせるかのようにインターネットで取引出来る個人投資家向商品も多種多様となってきています。今では株式投資を行う際も、口座開設から決済まで全てネットで完了することが可能となっています。

さらにFX(外国為替証拠金取引)の普及が個人投資家の申告漏れにつながっているとの指摘もあります。FXの場合、市場取引の場合とそうでない場合で税制も違ってくる(確定申告が必要になる商品とそうでない商品がある)ため、一般投資家にわかりにくい状況になっているのです。

また、年末調整で税額を確定してきたサラリーマンの方が確定申告に慣れていないということも一つの要因でしょう。ここ数年は、e-TAX(電子申告)の推進によって確定申告がしやすい状況になりつつあるものの、依然として日中働くサラリーマンが時間を見つけて確定申告するのは面倒くさい環境にあります。

やはり、源泉徴収に慣れてしまっているサラリーマンへの確定申告の呼びかけは意識改革だけでは難しいでしょう。投資や副業で得た利益についても年末調整時に申告出来るシステム作り、電子申告をもっとわかりやすく敷居の低いものにしていくなどの環境作りが必要なのかもしれません。

Posted on 5月 25th, 2010 in 確定申告 | Comments Off

いろんな国税

国民が納める税金には、国に納める国税と地方自治体に納める地方税があります。その中で国税の調査の対象となるのは国に納める国税のほうです。その国税は大きく分けると、直接国に納める”直接税”とそうでない”間接税”に分けられます。

[直接税(納税義務者が最終負担者と一致する税金)]
◆所得税
一年間の所得について課税される国税。納税者自身が行う申告納付が原則で、所得税の申告のことを一般に「確定申告」といいます。ただし、サラリーマンなど給与所得者については「源泉徴収制度」が採用されており、御存知の年末調整によって納税額を確定します。

◆法人税
決算事業年度を基準とする年間の法人所得について課税される国税。課税負担割合については一般企業で課税所得の30%が原則とされています。

◆相続税
親から子へ財産が相続される際に、相続人に課税される国税。相続税の課税負担割合は最大50%に達します。

◆贈与税
見返り無く他者から財産的価値のあるものを受領した者が、その贈与を受けたとみなされる額の一定割合を納付する国税。相続税の租税回避行為を行わせないように規定されている性格が強くあります。

[間接税(納税義務者が必ずしも最終負担者とならない税金)]
◆消費税
消費税課税業者が課税対象となる商品(サービス)の売買を行った場合、原則として課税売上額の4%から課税仕入額の4%を控除して国に納付する国税。この他に地方消費税が国税納付額の25%発生するため、最終消費者は国税として4%、地方税として1%の合計5%を負担しています。

※ 間接税には上記の消費税以外にも、酒税、たばこ税、印紙税、関税などがあります。

Posted on 4月 22nd, 2010 in 国税 | Comments Off

税務署の調査~税務調査

[日本の課税制度]
現在の税金(個人の所得税・相続税及び会社の法人税等)の申告方法は、納税者自らが計算して確定した税額を申告し納税する「自主申告納税制度」です。戦前の日本は「賦課課税制度」と呼ばれる、納税者が課税資料を税務署に提出して、税額は税務署が計算して納税者に通知する方式でした。戦後の税制改革によって、税金は役所が決める方式から自分の税金は自分で計算して決める方式に変わりました。

[税務調査とは?]
一般的な税務調査は任意調査ですが、これは「質問検査権」という法律に基づいて行われています。この法律では申告納税制度の趣旨に基づき、税務調査は『~必要があるときは~質問し~帳簿書類を検査することができる』と規定されています。この規定から税務署は調査の必要性や調査理由を納税者に説明せずに調査することはできないということになっています。しかし、必ずしも事前連絡があるというわけでもないようです。

[確定申告~税務調査へ]
法人なり個人なり事業を営んでいる方が確定申告をすると、税務署は提出された確定申告書を審理し、形式面での誤りがないかどうかをチェックします。税務署では法人ごと・個人ごとのデータを全国規模で管理していますので、提出された確定申告書の他にもありとあらゆる情報が集まっています。過去の申告状況・前回調査からの期間・直近の申告所得の状況などを基本情報としてデータ化して調査が必要かどうかを判断することになります。

Posted on 3月 24th, 2010 in 調査, 税務署 | Comments Off

確定申告行きました?

今月の16日から平成21年度(2009年1月1日~12月31日)分の確定申告受付が始まりました。申告期限は来月15日まで。期限内申告につとめましょう。

「確定申告」をする必要がある人は以下になります。
(1.)給与所得者の場合
基本的に年末調整を行っているので確定申告は不要ですが、以下の項目に該当する場合には確定申告が必要となります。
◆年間の給与が2,000万円を超える人
◆2ヶ所以上から給与を受けている人で、従たる給与の収入金額と給与、退職所得以外の所得合計が20万円を超える人(※ 但し、給与収入から年末調整で控除できる基礎控除以外の所得控除額を差し引いた残額が150万円以下、かつ給与・退職所得以外の所得合計が20万円以下の人は不要)
◆1ヶ所から給与を受け、給与、退職所得以外の所得合計が20万円を超える人
◆同族会社の役員、親族等で給料の他にその同族会社から貸付利息、家賃収入等の支払を受けている人(※ 金額が20万円以下でも申告が必要)

(2.)一般の方
各種所得の合計金額から所得控除を差し引いた額に税率を適用して計算した所得税額が配当控除額・住宅ローン控除額・定率減税額の合計額を超える人

(3.)退職金をもらった人
通常は退職の時に、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出して所得税の精算が行われているはずなので確定申告は不要ですが、退職時に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合には、退職手当等について支払額の20%の税率で源泉徴収が行われていますので確定申告をして精算する必要があります。

Posted on 2月 23rd, 2010 in 確定申告 | Comments Off

国民の三大義務

年明け1回目の更新になります。今年も宜しくお願いいたします。
さて、新年1発目ということで初心に帰って国税の基本として「国民の三大義務」についてまとめていきましょう。皆さん覚えていますか? 日本国憲法には国民の3つの義務がありましたよね。中学校の社会科で勉強したと思います。

[国民の義務]
(1.)教育の義務
(2.)勤労の義務
(3.)納税の義務

それぞれ義務となっていますが、教育の義務とは、『その保護する子女に普通教育を受けさせる義務』と『すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利』が1セットになっています。

また勤労の義務についても、『すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う』と定められており、働く権利と働く義務があると定められています。

最後に納税の義務については、『国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う』とあり、義務についてのみの記述があります。

また、上記の義務と合わせて覚えておきたいのが、国民の三大権利です。

[三大権利]
(1.)生存権(健康で文化的な最低限度の生活を営む権利)
(2.)教育権(教育を受ける権利)
(3.)参政権(政治に参加する権利)

権利と表裏一体なのが義務だと教わったと思います。つまり、働いて税金を払って、子供に教育を受けさせる義務を全うすることによって権利が得られるといいてもいいでしょう。権利だけを声高に唱えて、義務を怠ることのないようにしたいものです。

Posted on 1月 25th, 2010 in 余談 | Comments Off

国税調査;国税庁とは?

私たちの住む町にはそれぞれ管轄する「税務署」がありますが、それを束ねる親分が「国税庁」です。今回はこの国税庁について少し詳しくご紹介しようと思います。

国税庁は、所得税、法人税、相続税(直接国税)、酒税、消費税(間接国税)などの国税の課税・徴収を行う財務省の外局です。財務省主税局が税制の企画・法制化などに関わるのに対して、租税制度を執行する「執行機関」としての役割を担ってるのが国税庁なのです。

この国税庁の地方組織として、全国に11の国税局、1つの事務所(沖縄国税事務所)、524の税務署が日本全国に置かれています。

国税庁の名前を目にするのは、新聞報道などで税金のニュース、大規模な脱税事件があったときだと思います。一般人が国税庁の調査を受けることはほぼありませんが、莫大な財産のある家であれば相続の際に調査を受けることになりやもしれませんね。しかし、それ以外の場合、国税査察部による税務調査というものが個人に入ることはありませんのでご安心ください。

伊丹十三監督の映画「マルサの女」で紹介された国税査察部は、東京、大阪、名古屋の3つの国税局に置かれています。国税局の中で唯一、強制調査の権限を持つ部署であり、悪質な脱税の場合は検察庁に告発する子とが出来る部署です。この国税査察部の他に、大企業の調査を担当するのが調査部、資本金が1億円未満の法人や個人の調査を担当するのが課税部となっています。大きな国税局では、この課税部が個人の所得税や相続税などを調査するのが課税1部、法人調査が課税2部と分かれています。

Posted on 12月 22nd, 2009 in 国税調査, 国税 | Comments Off

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